助産所
個人の助産師が助産所を開設する手続きは、事後的な届出制である。助産師が助産所を開設したときは、開設後10日以内に「開設届」を、開設した場所を管轄する行政庁[1]あてに「開設届」を提出しなければならないとされている。「届出」は開設届が窓口で受理されることにより完了する。すなわち、提出しようとする届出書面に、医療法の要求する事項を欠くなど内容的な不備がある場合や、形式的に著しい不備がある場合を除けば、行政手続法第37条により、助産所開設の届出義務は履行されたことになるのである。届出であるため、行政庁による事前の許可や認可を要する手続きと異なり、行政の審査を経て審査の可否が決定される性質のものではない。
但し、開設する助産所が入所施設を持つ場合は、事前に入所設備の使用許可を申請し、その許可を得ない限りは、設備を使用することはできない。
助産所を休止、再開、又は廃止したときは、開設者はその日より10日以内にその旨を行政庁に届け出なければならない。
助産師の業務形態には、特定の施設を設けずに、助産のために産婦のもとに出向いて行うものもある。助産師がこのように出張専門で業務を行う場合には、助産師の住所を助産所とみなされる(医療法第5条)。
助産師でない者による開設
助産師個人でない者(法人)が助産所を設置することも可能である。この場合は、上記のような事後手続きではなく、あらかじめ助産所の開設の許可を申請し、開設許可を受けた後に開設することになる。開設後、10日以内に開設届を行政庁あてに提出する点は個人開設の場合と同様である。
ただ、その開設目的が営利目的である場合は、行政庁は助産所開設を許可しなくてよいとされ(医療法第7条第5項)、診療所・病院と同様に非営利性が貫徹されている。このため、現実には株式会社による助産所開設は認められていない。
入所設備の使用許可、休止、再開、廃止の手続きについては個人開設の助産所と同様である。

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